株主総会の議決権とは、どのような権利なのですか?

1 はじめに

令和6年は、新NISAが始まるなど、株式や投資信託を購入された方も多いと思います。

ところで、証券取引所に上場している株式会社の株式を購入すると、株主総会招集通知が送られてきます。

株主総会の議決権とは、どのような権利なのでしょうか。

ここでは、東京証券取引所に上場している株式会社の普通株式を前提に説明します。

2 単元株制度

株主総会の議決権は、全ての株主に認められるわけではありません。

単元株制度を採用している株式会社の場合、単元未満株式しか保有していない株主には、議決権は認められません。

例えば、100株を1単元としている株式会社において、100株を保有している株主には、1個の議決権が認められますが、50株しか保有していない株主には、議決権は、認められません。

3 株主平等の原則

会社法は、株主平等の原則について、定めています。

100株を保有している株主と、200株を保有している株主は、同じ議決権が認められるのでしょうか。

100株を1単元としている株式会社の場合、100株を保有している株主は、1個の議決権が、200株を保有している株主は、2個の議決権が認められます。

議決権の内容は、同じですが、議決権の個数が異なります。

株主平等の原則とは、株式会社は、株主を、その有する株式の内容及び数に応じて、平等に取り扱わなければならないという原則をいいます。

4 議決権

それでは、株主総会における議決権とは、どのような権利なのでしょうか。

株主総会では、取締役などの役員を選任したり、会社の重要な事項について、決めます。  株主は、株主総会において決定する重要事項について、議決権を行使することができます。

5 行使の方法

株主は、株主総会に出席して行使することもできますし、議決権行使書を郵送することにより行使することもできます。

また、インターネットを利用して行使する方法を採用している会社のもあります。

6 まとめ

株主総会における議決権とは、おおまかに言えば、株主総会において決める重要事項について、株主として、賛否を投じる重要な権利です。