【コラム】事務員、英国の思い出にふける レンタルカート

事務員、英国の思い出にふける レンタルカート

 
先日、とあるサーキットコースで、英国車のイベントがあり、サーキットコースの試乗体験や走行体験をしてきました。

日常使う車で、レースのように走るなんて、破壊したらどうしようか。楽しみよりも心配が先立ちます。そんな私でもサーキット走行を楽しむ方法に、レンタルカートがあります。

キッズサイズの事務員、UKへ行く前から、カートも多少趣味としてかじっておりました。UKには、あちこちにカートコースがあるという情報を入手したため、ヘルメットとグローブを握りしめ、UKへ出国しました。

私の住んでいた町にも、駅の裏に大きなカート専用コース場がありました。モータースポーツ選手のようにレーシングスーツを着用。着替え終わると、走行に関する注意事項の説明がしっかり行われます。もちろん英語でしたが、そこは自分のオタ知識でなんとかカバーしました。

そしていよいよ出陣!名前を呼ばれ、カートナンバーを告げられます。身長制限では問題の無かった私ですが、問題は、身長ではなかったのです。

それは「手足の長さ」だったのです。UKっ子の足の長さに、私は全く足りていなかったのです!!ブレーキポジションを必死に調整してくださるスタッフさん。みんながどんどん爆音と共にコースに出走して行きます。その爆音と、独りぼっちの焦りとで、スタッフさんの会話が聞き取れません。ただ呆然とカートに座っていた私が唯一聞き取れたのは、言いづらそうに話してくれた「sorry…」でした。

どうやら私が呆然としていた間に、ブレーキがちゃんと踏めるかをチェックしていたようです。このままではまずい!せっかく必死にレーシングスーツも着たのに!!勇気を振り絞ってブレーキテストの再チャレンジを懇願しました。そしてブレーキを力一杯かけてアピールしました。スタッフさんは少し考えた後、O.K.を出してくださいました。

やったー!!ありがとう!!と叫びながら、テンション高らかにコースへ飛び出しました!ひんやりとしたUKのさわやかな風が、冷や汗をかいていたヘルメットの中をすり抜けます。走行の途中、駅に停車する電車も通過している様子を横目に眺め、広い空に向かって飛ぶような気持ちでアクセル全開(おそらく足の長さ&技術的に、本来の全開より90%ほど)!!
最高な気分でした、結果、同じ走行枠のみんなと同じようなタイムで走っていました。

走り終わると、スタッフのお兄さんが笑いながら、「ごめんね。…(以下不明)。」といってくださいましたが、不快なことなんて一つもありませんでした。英語ドタバタ劇場も含めてただただ楽しかったので、私は大声で楽しかったよ!と叫び返しました。

つたない英語で、危機を自力で乗り越え、カートを楽しむことができたことは、UKで暮らすことへの自信を付ける大事な出来事のひとつでした。

帰国してからまだ一度も乗れていませんが、のんほいパークに、コースができたそうなので、近々、挑戦してみたいと思います。体重を減らしてから。。。